令和関連旅行商品のパンフレット
新しい元号が「令和」に決まった。新元号のグッズがさまざまな業界から発売され、話題となる中、観光業界も関連商品を造成、販売。売れ行きも好調のようだ。
ＪＴＢは、ＪＴＢメディアリテーリングが企画、実施する「旅物語」の「令和最初の伊勢神宮参拝スペシャル2日間」を販売。新元号発表の4月1日の発売以降、予約が好調という。「改元となる新時代にふさわしいパワースポットを巡る」「二見浦から始まる古来より伝わる正式な順番でお伊勢参りに案内」など、八つの“おすすめポイント”を設定。
「エースＪＴＢ」では、「平成最後の日に伊勢に泊まる熊野三山・伊勢神宮参詣3日間」を新元号発表前に企画。こちらも「ほぼ満席」と売れ行き好調だ。平成最後の日、伊勢神宮内宮から徒歩15分の「いにしえの宿 伊久」に宿泊。宿に到着後や新元号を迎える翌日の朝に伊勢神宮を自由に参拝する。
ＫＮＴ―ＣＴホールディングスは、クラブツーリズムが「東京スカイツリーから平成最後の夕暮れと改元初日の日の出クルーズと東京タワー貸し切り見学」を組み込んだツアーを企画、販売している。
改元前日の4月30日、スカイツリーから夕暮れ、改元当日の5月1日早朝、クルーズ船からご来光を観賞。東京タワーは営業前の朝の時間帯を1時間、クラブツーリズムで貸し切る。
企画商品「メイト」では、改元前後からその先まで、伊勢神宮参拝などの伊勢志摩方面の商品が好調に推移している。
日本旅行は列車内で新元号を迎える「サロンカーなにわで行く出雲への旅」を約130席で設定したところ、既に満席。5月1日に勅祭社（ちょくさいしゃ＝祭礼の際に天皇から勅使が遣わされる神社）の一つ、香椎宮（福岡県）を参拝する「貸切さくらで行く九州」も108人募集のところ、ほぼ満席だ。平成と令和、それぞれの元号が記載された往復記念乗車券が付いているところもマニアなどに受けているようだ。
同社はほかにも、新天皇が即位して初めての一般参賀に案内したり、2年ぶりに公開される迎賓館赤坂離宮の朝日の間にプロのガイドが案内する「皇室ゆかりの地を訪ねる＆新元号記念日帰りバスツアー」や、「令和最初のお伊勢参り」など、関連商品を充実させている。
東武トップツアーズは、「ＤＬ大樹車内で迎える新元号カウントダウンツアー」が既に定員に達し、キャンセル待ちの状況だ。東武鉄道のＤＬ（ディーゼル機関車）大樹を初めて夜行列車として運転。平成から令和へ改元される瞬間をＤＬ大樹車内で迎える。ＪＲの夜行急行列車の面影を色濃く残す客車「ドリームカー」を連結して運転するのも話題という。
阪急交通社は団体臨時列車として運行する特急「くろしお」号を貸し切り、新元号の初日の出と世界遺産・熊野三山を詣でる旅を発売。既に完売、関心の大きさがうかがえる。平成最後の日となる4月30日夜、ＪＲ新大阪駅からくろしお号で串本駅まで乗車し、本州最南端に位置する和歌山県潮岬から新元号幕開けとなる日の出を鑑賞。鑑賞後は熊野三山の熊野本宮大社、熊野那智大社などを訪れる。旅行代金は1万4980円。
このほか、ＪＲ特急「ゆふいんの森」を貸し切り、令和ゆかりの地「大宰府」を観光するツアーも発売。5月8日出発の限定企画だ。
Ｈ．Ｉ．Ｓ．は新元号を迎える前夜の貸し切り星空観賞プラン「ＳＯＲＡテラス『星空ナイトクルーズ』と絶景・野尻湖テラス＆高原リゾート軽井沢2日間」が東京・新宿発でほぼ完売。関西、中部方面からも“絶好調”の売れ行きという。
このほか平成の納め参りと新元号の初参りをからめた大阪・梅田発のミステリーツアーも販売している。
旅館・ホテルでは、ホテル龍名館東京（東京都中央区）が新元号をホテルで迎える人向けの特典付き宿泊プランを発売した。
4月30日から5月1日の1泊限定で、宿泊客には龍名館オリジナルの日本酒「一八九九」と、令和の文字が刻印されたホテルオリジナルのヒノキの升をプレゼント。さらに「令和」の漢字が1文字でも名字や名前に入る人に、平成に大ヒットして話題になった文房具を詰め合わせた「平成福袋」をプレゼントする。
ノボテル沖縄那覇（沖縄県那覇市）は「新元号令和キャンペーン」を実施中。4月30日までの第1弾では、名字か名前に漢字の「令」「和」、または読み仮名の「れ」「い」「わ」のいずれかが含まれる人のレストランでの料金を20％引き。名字か名前が「令和」の人には宿泊券を、逆順番の「和令」の人にはディナー券をプレゼントする。
5月7日からはキャンペーンの第2弾を予定している。
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